ことらは、いたずららしいいたずらを滅多にしない。
猫がしそうな悪さを、ほとんどしたことがない。
それで、ついうっかり油断してしまうことがある。
8月18日のこと。
夕方、ツナのオイル漬けの缶詰を開けた。
缶からツナを取り出して後、缶の中にティッシュペーパーを5、6枚突っ込んだ。
缶に残った油分の多い液汁を下水に流すのが憚られるので、ティッシュに吸わせて廃棄しようと思ったのだった。
液汁がティッシュペーパーに染み込むのに少し時間がかかるので、缶を台所に置いて、その場を離れた。
この時点では、ことらは缶には全く関心を示していなかった。
この日、私は特別に疲労していて、缶を放置したままだというのに、居間でうたた寝してしまったのだ。
30分くらい、うとうとして目覚めると、ことらが台所の床で何かしていた。
ツナの缶が床に転がっているのを見て、ギョッとして飛び起きた。駆け寄ると、缶に入れていたはずのティッシュが無い。
ことらは口の周りを油でベタベタにしていて、それを綺麗にしようと一所懸命毛繕いしていた。
状況から、ことらがティッシュを食べてしまったとしか思えなかった。
消化管にティッシュが詰まって死んでしまうのではないか…と血の気が引く思いがした。
それでも、応急処置として出来ることや、しておいた方が良いことはあるかもしれない。
そう思い直して、獣医さんに電話してみた。診療時間は終了していて、病院には電話は通じなかった。
緊急時用の連絡先にメールで問い合わせると、携帯に電話をしてとの指示が頂けた。
状況を説明すると、詰まることは無いだろう、嘔吐するかもしれないが、下から出るか、上から出るか、いずれにしても出るには出るだろう、だから、そんなに心配する必要は無いとのことだった。
紙の排泄を促すために、オリーブオイルを飲ませると良いかもしれない、とのことだったので、スポイトを使って数時間置きに飲ませた。
一度に5mlくらいだが、猫にとっての5mlは、人間にはどれくらいの量に当たるだろう。相当な量だろう。
気持ちいいものとは思えないが、ことらは素直なので、大して嫌がらずに飲まされていた。
それでも、飲んだ後、少し気持ち悪そうにするのが気の毒ではあった。
プリンペランという薬も飲ませて、便通を促した。
予想通り、次の日には便秘が起きた。
日頃、便秘がちなことらのお腹が、ティッシュペーパーなんて余計なものを排泄する力があるとは思えない。
イチジク浣腸を施すと、目出度く排便があった。
出てきたものを、ほぐして観察したが、肝腎のティッシュペーパーは…出るには出ている。しかし、量が少ない。どう考えても、食べてしまったものが全部は出ていない。
これは長期戦になるな…と覚悟した。
しかし、ことらの様子には、問題を感じさせられる変化は無かった。
食欲があって、いつも通りに飲み食いできたのだ。
時々、嘔吐しそうな動作が見られるのは気になったが、嘔吐しそうになるだけで、実際には嘔吐は無く、むしろ吐いてティッシュを出してしまえば楽になれるだろうにと気を揉まされた。
毎日、紙入りの排便をして、少しずつ排出、全部出るのに10日間かかったようだ。
27日の便には、紙の存在が認められたが、29日のには無かった。28日は便通が無かった。
なんとか詰まること無く出てくれたようで、ホッとした……のだが、今度は肛門腺にトラブルが発生。肛門腺トラブルに関しては、別記事として書く。
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